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技術解説 ダブルエンド方式(vs シングルエンド方式)

ダブルエンド方式

ダブルエンド方式は光ファイバーループの両端から測定することにより、温度変動や外力による光ファイバ内の不規則なロス(減衰率)分布の影響を補正する方式で、各種条件で安定かつ正確な測定を実現します。 >>詳細説明はこちら(PDF)

  • DTSによる温度分布測定では、原理上、光ファイバのロス分布が一様でないと精度の維持が難しくなります。
  • 測定温度範囲のせまい一部の用途を除くと、熱応力、外力、接続部等によるロス分布の不均一性を考慮する必要があります。
  • ダブルエンド方式は光ファイバの両端から双方向測定することにより、上記に起因する測定誤差を補正します。

ダブルエンド方式システムの例 DTS-Ultraシリーズ

断線等に対応して両端から交互測定する方式(弊社セミループ方式等)はダブルエンド方式ではありませんのでご注意ください。

高温測定や精度・安定性が必要な用途にはダブルエンド方式を強く推奨いたします。

シングルエンド方式

用途によってはシングルエンド方式でも実用上十分な性能が得られます。

火災検知

通常時は外力や温度変動によるロス変動が少ない。また絶対精度は1℃程度で十分な場合が多い。

電力ケーブル監視

通常時は外力や温度変動によるロス変動が少ない。長距離測定の場合、ダブルエンド方式はコストが増加する。

シングルモードファイバ

温度測定に利用する後方散乱光も単一モードとなるため、マルチモードファイバの場合よりもロス分布の影響を受にくい。

シングルエンド方式では何れの場合も、設置後にルート毎の現場温度校正が必要です。

セミループ方式 
200シリーズ

シングルエンド多ch 
800Sシリーズ

断線時に両端からの交互シングルエンド測定

内蔵光ファイバスイッチ

両方式の比較

測定方式 ダブルエンド方式 シングルエンド方式
光ファイバ
ロス補正
減衰率分布の影響を補正して測定
>>詳細説明はこちら(PDF)
全長のロスが均一と仮定して計算
部分的なロス変動には対応不能
温度精度 全長で均一な温度精度と分解能
(約4倍精度が向上)
遠方ほど温度精度と分解能が低下
温度校正 全長の温度精度を保証可能 測定ルート毎に現場での校正が必要
断線対応 応急対応として両端から交互シングルエンド測定に自動切替 断線点以遠の測定不能
主な用途
  • 高温設備の温度分布監視
  • 高精度の海洋・地質調査
  • 信頼性・安定性が必要な用途
  • 火災・異常発熱検知
  • 電力ケーブル監視
  • 各種設備の異常発熱検知

両方式による測定結果の例

  • ダブルエンド方式では全長の温度が正常に測定されますが、シングルエンド方式ではコネクタ部毎に以遠の温度誤差が拡大します。
  • シングルエンド測定では両端で校正しても精度の保証が難しいことが分かります。
  • シングルエンド測定では、遠方ほど温度分解能(ばらつき)が拡大します。

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