DTSは一度に多数の温度測定値が出力されるため、温度精度は下記のように温度精度と温度分解能に分離して定義されます。
温度分解能は恒温槽内の一定長の光ファイバの測定値の標準偏差(σ)で定義されます。例えば温度分解能が1.0℃の場合、測定値平均に対して68.3%のデータが±1℃以内、95.4%が±2℃以内ということになります。
温度分解能はDTSの性能を表す代表的なパラメータですが、この値は測定方式、測定時間、距離などの他の要素とも直接的な相関関係があるため、比較する場合は他のパラメータとの組み合わせて考慮する必要があります。
一方DTSの精度は測定値平均と真温度の誤差によって定義されますが、この誤差は設置条件や使用する光ファイバの特性値によって変動するため、個別の設置後の校正により確定されます。
DTSは毎秒数千回全長の測定を繰り返して平均化処理しているため、測定時間と温度分解能には密接な関係があります。
(平均化処理により、温度分解能は測定時間の平方根にほぼ反比例します。)
下図は実際の装置による測定結果の例です。
機種:DTS800M,距離応答性:1m,サンプリング間隔:1m
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