DTSのようなライン分布センサの適用に際しては、空間分解能(距離応答性)の制約を理解して施工設計する必要があります。このページではDTSの距離応答性の定義について解説します。
距離応答性は主に入射するレーザーパルス長(持続時間)に比例しています。距離応答性向上のためにパルス長を小さくすると、信号エネルギーが低下して温度分解能は低下します。
このように距離応答性と温度分解能はトレードオフの関係にあるため、DTSの性能評価に際しては、前提となる距離応答性を必ず考慮する必要があります。
ステップ状の実温度分布に対して、DTS測定値が10%応答する地点から90%応答する地点までの距離を測定して定義されます。
光ファイバの一部を加熱した場合、DTS測定値のピーク温度が実温度と一致する最小加熱長さを最小加熱長と定義します。
サンプリング間隔は、測定データ同士の距離で、DTSの特性値と直接の関係はありません。
「距離応答性(Spatial Response)は」「距離分解能(Spatial Resolution)」とも呼ばれますが,サンプリング間隔 (Sampling Separation)との混同を避けるため、弊社は前者に統一しております。
各機種の特性値については製品案内をご参照ください。